しゅう

バーフバリ 王の凱旋のしゅうのレビュー・感想・評価

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)
4.5
字幕版を鑑賞。上映前に前作「伝説誕生」のダイジェストが付く親切仕様も嬉しい。

「物語」の持つ原初的な力強さを甦らせた傑作。

今、神話的な英雄譚を描くにあたって必要なのは、観客を驚かせるツイストの増加や現代的な再解釈などではない。

神話の持つ力強さを体現する雄渾なる体躯と美しい体技。大らかさと様式美が渾然一体となった芝居。仮にサイレントだとしてもキャラクター心理が伝わる強烈な目ヂカラ(シヴァガミ)顔ヂカラ(ビッジャラデーヴァ)。話のスケールに相応しい壮大なセットと無数の群衆たち。そして物語の情感をいやが上にも高める歌の数々。

先ず、冒頭の悪魔祓いの儀式で象暴走からのバーフバリ登場のシークエンスがあまりに素晴らしくて(ここでキッチリ、バーフバリのテーマソングが流れるのも良い)いきなり興奮は最高潮。

以降名場面・名台詞のオンパレードで、ひたすら圧倒的な高揚感に身を委ねながらクライマックスに突入。

ここで、前作でのデーヴァセーナの小枝拾いのエピソードが回収される下りでは、その見事さに思わず声を出して唸ってしまった。


2018年2月26日、金沢コロナシネマワールドにて字幕版を2回目。
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