このレビューはネタバレを含みます
たしかに彼女は二度決断した
あー切ない
ラストシーンは涙が溢れました
少しずつ壊される彼女の心が自分の中にも入ってきて苦しかった
不条理な悪に対する行き場のない思い
人間を人間たらしめる"社会"というシステムに従うも報われなかった先にあるのは何なのか
事件を起こした二人や偽アリバイに協力した二人がそれぞれ自分たちは正しいんだと思うことと、カティヤが彼らへの復讐を果たそうとするときに観ている僕らが正当性感じるのとは何ら変わらないわけで
どちらも信念があり、社会に反している
じゃあ両者の違いは何だろう
一度目は近くにいる鳥の姿に自分を重ね、信念を貫いた結果無関係な者を巻き込むことの辛さが分かるだけに許し(諦めかもしれない)を決断したカティヤ
それでも大切な人たちの姿を見て、思いに駆られ、再び自殺を働こうとするも、もう一つの思いが再燃する
彼女が一度許した際止まっていた月経が起こったのは、月経=生命であり許すことこそが生きることに繋がるというメッセージのようにも思えましたが、カティヤの二度目の決断は違った
憎き相手を殺して自分は生きるのではなくて、同時に自分の終わることのない悲しみにも決着をつけたのはあまりにも切なく、またとても考えさせられる結末でした