Maririri

それからのMariririのネタバレレビュー・内容・結末

それから(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ホン・サンス監督作品。
主演はホン・サンスオフィシャルラマンのキム・ミニ。

小さな出版社を経営するボンワンは唯一の従業員であるチャンスクと不倫していたが破局からひと月経った。新しく雇ったアルムの出社初日、ボンワンの留守中に訪れた妻はアルムが不倫相手だと勘違いし、いきなり顔を引っ叩き詰り出す。事情も解らぬまま、他人の不貞の尻拭いに巻き込まれたアルムは早速退職を申し出る。必死に引き留めるボンワンの前にチャンスクが表れ、ヨリを戻し愛し合いながら死にたいとすがると、手の平を返しやはり退職してほしいと懇願されるのだった。

これだけ読んでもなんかイヤでしょ?
でもこれより数倍腹立ち超えて呆れる盲目な大人の愛情ごっこに付き合わされます。ずっと白黒で色から想起するイメージが排除されてるから、このごっこから気を逸しにくいったらありゃしない。

ホン・サンスさすがだ。
本人たちが実際やってるだけあってリアリティーに溢れている。体験している者に勝るわけない。どんなに芸術的に情緒的に描こうが「そりゃ解るでしょうよ」としか思えない。題材からして思うツボだと思う。ホン・サンスさすがだ。(2回目)

さて、これの予告編を観に公式HPに行ってみた。
「映画観てないな、お前」ってコピーに「映画監督と女優の幸せな関係が作り出した最高傑作」って煽りがついている。この手の言葉の芯を喰わない謎の自信に満ちた感性って世界七不思議だよなあ。

ちなみにここまで言っといて何だけど、私キム・ミニ好きなんだ。あと不倫相手を演じてたキム・セビョク、『はちどり』でも主役喰ってたけど今回もなかなかです。
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