私の2018年上半期ベスト1位。序盤でしか賞レースに絡まなかったのが不思議なほどの良作。
元兵士と囚われの少女。急く鼓動、殴る壊す音のような音楽に完璧にシンクロする映像が観客の不安を煽る。正にサイコのような演出。反して現実世界では、死にゆく人たちの為の優しい音楽が流れている。
今日はいい天気よ。死体を沈める石を拾うにも、ハンマーで殴り殺すにも、生きていくにも。
ジョーとニーナが2人とも薄い緑の瞳をしていたのは偶然なんだろうか。その人物像を表現する為の超接写など。ストーリーに対する説明が異常なまでに不十分。ほぼ観客に頼った想像させる演出。強弱や音のする方向で、今いる位置を表す為に音楽使ったりとか。工夫された演出が素晴らしく美しかった。
ホアキンにあて書きされた脚本は、彼の化け物めいた演技力あってこそ。主人公がホアキンだからこそ成功してる。説明不足な演出の中で、雄弁な身体とセリフ無くとも物を言う佇まい。うっまい。ほんっとうっまい。