らもちー

情婦(原題)のらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

情婦(原題)(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

めちゃ面白かった。全体的な雰囲気やテンポ感が好き。物語の大半が裁判の様子なので取っ付き難い内容になりかねない気もするがウィルフリッド卿の愛嬌たっぷりなキャラクターやルックスで親しみを持って楽しく見ることが出来た。始終看護師に絶対安静を命じられるも無視して裁判に臨む姿がなんとも応援したくなる。最後の展開は驚いた。偽証のくだりで妻クリスチーネに対する好感度が下がりまくっていたけど最終的には同情してしまった。


退院したてのやり手の老弁護士ウィルフリッド卿の元に殺人事件の弁護の依頼が来る。体調面のことがあり断りかけていウィルフリッド卿だが容疑者の正直な人柄に無罪を確信し弁護することにする。


裁判は検察側とって圧倒的有利な状況証拠からウィルフリッド卿は苦戦を強いられる。そんなある日裁判を逆転出来る重要な証拠を持つという謎の女から連絡を受ける。その証拠というのは証人尋問で容疑者にとって不利な証言をした容疑者の妻クリスチーネが愛人のような男に宛てた手紙だった。ウィルフリッド卿は裁判最終日にその手紙の内容を披露し、妻が裁判で偽証していた事が明らかになる。その事が決定的となり容疑者は無罪放免になるがウィルフリッド卿は出来すぎた裁判の展開に釈然としない気持ちを抱き1人法廷に残り偽証した妻と会話を始める。(ちなみに妻には別に正式な夫がいる事も裁判中に明示され(タイトル回収?))


妻の独白が始まる。妻は裁判の鍵となったその手紙が、実は自分が意図的に書いた偽りの手紙でありウィルフリッド卿の元に届くよう偽装したというのである。 愛する夫のために偽証をした(当時のイギリスでは偽証の罪は重いと作中で何度も言われてる)と言うが、その夫は法廷に戻ってきてドヤ顔でウィルフリッド卿と対面、さらには愛人を連れてきて仲睦まじい様子を妻に見せびらかす。(愛人2登場でタイトル回収?)


怒った妻はその場にあったナイフで夫を殺害(即死なのウケる)、事の顛末を見届けたウィルフリッド卿はその妻の弁護につくと言ってその場を後にする。


小道具としてウィルフリッド卿の片眼鏡だったり裁判中にココアを飲んだり薬の錠剤を並べたりととにかくウィルフリッド卿が可愛すぎる。
最後は口うるさかったナースもウィルフリッド卿を見直しつつ水筒の中が酒であることを見抜いていて、そういうのが大事なんだよなぁと。
らもちー

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