もこちゃんです

女王陛下のお気に入りのもこちゃんですのレビュー・感想・評価

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
3.6
489本目。
オリヴィア・コールマンとエマ・ストーンが素晴らしかった。
特にオリヴィアさん。凄すぎる。

最後のシーン、頭にはてなが浮かんだ方は多かったんじゃないでしょうか。
私の見解ですが、
アン女王陛下、最愛のサラを失ってしまった喪失感
ウサギ(子)を踏みつけるアビゲイルの姿を見て、見せかけの愛や優しさを見抜けなかった自分への怒り(多少気付いていたかもしれないけど)
でもうぐっちゃぐちゃでぼーっとしていたのかなと。
アビゲイルの心中としては、女王の態度が急変し、頭も乱暴に捕まれ、結局自分は女王にとってその程度の存在だったのだと思い知ったことで、今後の自分の事を案じていたような表情でした。表情筋はひくついて、遠くを見る視線は正にそれかなと。

で、このアン女王陛下について少し調べてみました。

1665年にアン(アン・スチュアート)はイングランド王国の宮殿に生まれました。
活発でお勉強苦手。
メアリー2世というお姉ちゃん以外、兄弟はみんな亡くなった。
騎士階級のサラは小さい頃からの遊び相手として仲が良かった。
嫁に行ったメアリー2世は、サラんとこの夫婦がアンからあまりに優遇されているのに不信感を抱き、サラの解雇をアンにお願いするも、アンは拒否。
(このエピソードは脚色してアビゲイルとつながってるのかな?)
こんな感じなのでサラとアンは恋仲説があった。
アンは映画通り17回の出産をするもみんな死産か早死。
でもアンの旦那さんジョージさんとはとっても仲良しで、かなり尊い関係だった。本当に仲が良かった。(ここを別の映画で取り上げて欲しい)
アンは相当なプレッシャーとストレスでブランデーおばさんと呼ばれるほど酒に溺れた。(痛風の原因か)
仲良しの旦那さんジョージさんが亡くなった。ずっとそばを離れなかった。
-----------------------たぶんここから映画------------------------------

悲しみでさらに酒に溺れ、痛風になって病気になる。
サラ夫妻がもんのすごい影響力を持ち始める。色んな事をアンに吹きかけ、アンを操ろうとする。
アンとサラは意見対立、サラはアンに結局追い出されてしまう。
アンは体も心も辛くても、ブランデーおばさんと揶揄されても国民に寄り添う政治をがんばった。
王室収入の一部や税を貧民にあてがった。
アンは国民には人気があった。

そして
1714年8月1日 アン女王崩御。(享年49歳)

ざっとしたアンの歴史です。
あまり取り合げられない女王らしいですが、私が知る限り、女王の中でもかなり立派な女王だと思いました。
あれだけたくさんの妊娠をして子を失ってしまったのは、もともと体に病気があったのかなとも思ったし。とてもかわいそうです。
この映画もなかなか面白かったのですが、個人的にアンの事を少し知ると、もっと旦那さんと仲の良かったエピソードとか、どのように国を治めてきたかとか、別の映画でそこをクローズアップしてあげてほしいなと思いました。
また新たなる歴史を知れて良かった!