tsuyocinema

ザ・スクエア 思いやりの聖域のtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

-
【THE SQUARE/ザ・スクエア 思いやりの聖域】
現代美術館のキュレーターのクリスティアンは順風満帆 にキャリアをつんでいる。
そんな彼の次の展示が「THE SQUARE 」
という地面に正方形を買いた作品を主軸にする。
この展示のテーマは「全ての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」という参加型のアート。
現代社会のエゴイズムと格差に問題提起をするというものだった。
そんな展示を控えた彼の携帯が盗まれたことから、彼の人間性の問われることが起こっていく。果たして展示はうまくいくのか…

この作品は正義や善意、公平さを簡単に掲げる人間に対してブラックユーモアを持ってアンタならどうするよ!?つーかたいそうな理想掲げてるけど、そんなこと言えるタマか?とゴリゴリ抉ってくる。
そのユーモアは非常に観客が気まずーい気持ちにさせられたり、可笑しみはあるけど唖然とさせられたりと痛快とは程遠いのだが、気がつけばそのシニカルさの中毒に!!
クリスティアンをはじめとするあらゆる人の苦境と観客自身を振り返り、苦笑いをし続けることが快楽になるのだ。そして身につまされる。

トークショー、ベットシーン、YouTubeでの広告、子供がキレるシーン、オープニングパーティーの催し…こんな気まずい笑いを作れる監督の才は恐ろしい…
tsuyocinema

tsuyocinema