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ラッカは静かに虐殺されているのwakachangのレビュー・感想・評価

4.8
試写会でひと足先に見ました。とにかく見て欲しい。なるだけ、たくさんの人に。シリア情勢を知らない人が見ても大丈夫なドキュメント。この作品でRBBS、シリア、ラッカ、ISを知り。その後、自分なりに知る…でいいと思う。
*残虐なシーンあり。そして、それは作り事の映像ではない。

描かれているのは、市民ジャーナリスト集団“RBSS”(Raqqa is Being Slaughtered Silently)。ごくふつうの市民だったのに。彼らはISと対抗して、伝え続けている。私がなにげなく見てたラッカの映像、こんなに命がけで届けられていたのか。

RBSSのメンバーの「ISは、集団ではなく思想」という言葉が印象的でした。“思想”、それは恐ろしく戦いにくい相手だ。自分の都合のいいことだけプロパガンダし、都合の悪いことは隠蔽し、こどもたちを洗脳し…。あれ、これ、いま日本で起きてることと地続きだよね。他人事ではない。

‪本当に目を背けたくなるシリアの現実を伝えている。けれども声高には描いていなくて。余計に胸に迫る。監督・製作・撮影・編集は、『カルテル・ランド』のマシュー・ハイネマン。原題は『CITY OF GOSTS』。見終わったいま、このタイトルの重みを、ずしりと感じてる。
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