シネラー

バンブルビーのシネラーのレビュー・感想・評価

バンブルビー(2018年製作の映画)
4.0
シリーズの実写映画としては第6作目で
初のスピンオフ作品でもあり、
シリーズの(前日譚かもしれないが)
リブート作となる本作を再鑑賞。
公開当時にも劇場鑑賞したが、
従来のシリーズと違う家族映画的な
トランスフォーマー映画で良かった。

舞台は1987年、
地球へと逃げ延びたオートボットの
B-127が18歳の少女チャーリーと出会い、
そこでバンブルビーと名付けられて
交流を重ねていく
アクション・アドベンチャーとなっていおり、
シリーズで最もスケールが小さい故に
物語が上手く纏まっていると思う。
チャーリーと交流を重ねる
バンブルビーの場面が可愛く、
そこでのコメディも楽しめる要素だった。
物語に関しても、
家庭で孤立気味のチャーリーが
同じく孤独のバンブルビーと出会い、
未知との遭遇からの友情物として
王道で良いと思った。
アクション面においても満足感があり、
冒頭でのサイバトロン星の戦いから
物語が始まっていくが、
オプティマスをコンボイと呼んでしまう
ようなアニメ版を意識した
デザインの変更は嬉しくもあった。
2体のディセプティコンとの戦闘や
米軍からの追走劇が主となるが、
従来のシリーズよりも敵が少ない故に
しっかり描けているのも良かった。

内容がシンプルな為に
物語自体への不満点も少ないのだが、
マイケル・ベイ監督が退いた事による
荒々しいアクションの派手さが
減ってしまった点は恋しく思う。
それが作風的にも絵面的にも
分かりやすくなっている利点でもあるが、
独特な物足りなさが残る気持ちではあった。

少女とロボットの友情物語として
小さく纏まっているスピンオフ作であり、
シリーズ初見作品として薦められる作品だ。
色々な意味で単純明快で綺麗で
観やすい内容から、
マイケル・ベイを惜しく思う
自分の感覚が不可思議だ。
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