なお

バンブルビーのなおのレビュー・感想・評価

バンブルビー(2018年製作の映画)
3.8
「トランスフォーマー」シリーズ第6作。

第6作とは言いつつ「スピンオフ」扱いであり、時代設定も我々が暮らす現代より30~40年ほど前となる1987年が舞台。

過去5作でも皆勤賞のB-127ことバンブルビーが主人公。
その独特なキャラクターで過去作でも他のオートボットたちと一線を画す存在感を放った彼が、いかにして地球を訪れ、いかにして人類とのコンタクトを果たしたのか。
その全貌が描かれる。

✏️今後のトランスフォーマー作品、これでよくない?
ハリウッド映画界の若手女優の中で、快活なアクション・ヒロインを演じさせたら右に出る者はいない(個人談)、ヘイリー・スタインフェルドとバンブルビーが奇跡のタッグ。

過去作のような都市の大破壊、惑星落下などのド派手な演出こそないものの、「人間とロボットの友情モノ」としての完成度はかなり高く、非常に満足。

一応過去作でもトランスフォーマーと人類の間に協力関係が芽生える描写は存在したが、どちらかというと過去作のそれは「戦友」としての色が強いものだった。

本作におけるチャーリーとバンブルビーの関係は、「母と子」のようでもあり「姉と弟」でもあり、そして「友達」のようでもある。

映画冒頭でディセプティコン相手にドンパチやっていたのが信じられないくらい幼児退行してしまったバンブルビーを教え導き、共に助け合いながら地球に迫る脅威と戦う様は王道ながら痛快そのもの。

また本作の時代設定となっている、1980年代カルチャーを作中にうまく取り込めているのもポイント。
自分もよく80年代の洋楽は好んで聴くので、本作にて流れるジャンル様々な名曲たちが流れるシーンでは思わず体を揺らしてしまった。

過去作とは時代設定が離れているいうこともあるだろうが、変に続編や今後の展開のようなものを期待させない、後腐れのない幕切れもお見事。

☑️まとめ
本作はシリーズ作品の中では興行収入こそ最低の数値となったが、批評家からは「シリーズ最高の作品」との評価を受け絶賛された。

この評価は正しいと個人的に思う。
ヘイリー・スタインフェルドの演技力に、人類とバンブルビーの友情物語、ほんのりと漂う80年代カルチャーの懐かしさが見事に融合し、単なるスピンオフ作品としてオシマイにしてしまうのはもったいないとすら感じる。

一時は、本作が成功したら「バンブルビー2」の企画も始動するかも…といったウワサがあったようだが、定かではない。

これにて「トランスフォーマー」シリーズマラソン終了。
過去5作全ての監督を務めたマイケル・ベイでなく、スピンオフである本作が「シリーズ最高」と称されるのは何とも皮肉な感じがしないでもないが…

最新作『ビースト覚醒』がだいぶ上映回が絞られてきているようなので、早めに見に行きたいと思います。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆

🎬2023年鑑賞数:83(38)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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