メランクさん

希望のかなたのメランクさんのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
5.0
もともと弱者の視点から不条理な現実を描いてきたカウリスマキ監督だけれども、
今作のように実際の問題に直接的な言及をしている作品はなかったんじゃないだろうか。

それだけにもうここまで言わなきゃいけないという危機感を感じた。

政府や制度の不条理を描き、
どこまでも善意を貫ける人々と、
どうしても排除の論理に突き動かされている人々も描く。
その全部を含めてフィンランドであり、
国を愛するがゆえに、怒りもあるのかもしれない。

無慈悲と思える国の決定も、
難民を拒み続ける日本国民としては何も言えないなって思う。
しかし、対岸の火事ではありえないから、これをみた日本人にもじゃー自分たちはどうなのかってこと考えてほしい。