きりん

名もなき野良犬の輪舞のきりんのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
3.9
犯罪組織の世界で成り上がる野望を持つ誰のことも信じたことのないジェホ(ソル・ギョング)。刑務所内で出会った信頼できる青年ヒョンス(イム・シワン)と出所後 組織を乗っ取ろうとする話。

それぞれの動機が明らかになるにつれ信頼で結ばれた2人の関係が変化していく展開に。


韓国ノワールらしい悲しみ溢れた作品だった😭
過去の刑務所内でのパートと出所後牛耳ようとするパートを交互にみせながら誰も信用していない主人公ジェホと同じように誰を信用していいものか、真実はどこにあるのか探りながらの鑑賞はめちゃ面白かった。

極悪でトップに立つためなら容赦のないジェホにドキドキしつつもヒョンスの母親の葬儀のためにお金を出す優しさを見せたりとどの姿が本当なのか翻弄される。またヒョンスの思いがけない発言にヒョンスの思惑も見えない状態での探り合いの連続に揺れまくってしまった。


事前情報ない方が断然楽しめます。
ネタバレなしではレビュー難しいので行間あけます。












ヒョンスの思いがけない発言とは刑事であり潜入捜査している事を組織の人間でありターゲットであるジェホにばらすこと。えっ( Д ) ⊙ ⊙あまりの唐突な発言に聞き間違いかと思わず巻き戻してしまったよ笑
野良犬へと成り下がってしまったヒョンス...それともその裏には別の思惑があるのか。

「人を信じるな、状況を信じろ」

状況が物語る真実に最後は悲しみと憎しみが積み重なる。
ラストカットはオープニングと同じアングルでこれまた秀逸で魅せてくれる。
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