爆裂BOX

ディストラクションZの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ディストラクションZ(2017年製作の映画)
3.3
謎のゾンビウィルスにより滅んだ世界。元警官のサマーズをリーダーとした警察署に籠城する生存者チームのルークは生存者の捜索を続けていたが…というストーリー。
ジョージ・A・ロメロの息子、キャメロン・ロメロが制作に名を連ねるゾンビ映画です。どれくらい関わっているかはわかりませんが。
物語はゾンビ・アポカリプスを迎えた世界で生存者の捜索を行っている主人公ルークの戦いを描いたものですが、とにかく説明不足なところが目立つ作りになってますね。ルークはパンデミック発生直後に留置所に親友と留置されていて、警官のサマーズによって連れ出されるんですが、何故留置されていたのかの説明はありません。中盤敵として登場するゾンビに襲われず、ゾンビを操る事の出来る謎の眼帯女についても何故、そんな能力を持っているのか等一切明らかにならず死んでいきます。ルークとは知り合いっぽいけどそれについての説明もなし…なんか連続ドラマの途中のシーズンの途中の話から見始めたような印象受けますね。
登場するゾンビはノロノロ系ですが、場面によっては素早く動いてたりして演出が定まってない感じですね。お食事シーンやゴア描写はそんなに激しくはないですね。
生存者同士のドラマも描かれますが、それよりも対ゾンビのアクションに力入れてるようですね。ルークはかなり強く、基本ナタの二刀流で戦ったりハンドガンやショットガンでゾンビをガンガン倒していきます。ここら辺はゲームの「バイオハザード5」や「6」あたりをちょっと彷彿させますね。終盤の恋人のベナの家で数千人のゾンビを迎え撃つ戦いはコンバインでゾンビを刈り取って「ゾンビ+コンバインでゾンバインね!」等のセリフも飛び出してちょっと楽しめました。その後の何時の間にか感染したベナを殺すシーンは撃つのがいきなりすぎてなじられ過ぎてキレて殺したのかと思いましたよ。
ラストは中々の衝撃でしたね。まあ、「ミスト」のラストをゾンビ映画でやってみたかったんでしょうが、中々のインパクトと衝撃を持ったバッドエンドだったと思います。ゲーム感覚でゾンビを倒していくアクション・ゾンビ映画へのアンチテーゼにもなってますね。多分、監督達は最初にこの結末考え付いてそこから物語作っていったんでしょうね。並べられた大量のゾンビの死体を見てルークは何を思うのか…
全体的には説明不足だし可もなく不可もないゾンビ映画といった印象でしたが、この結末のインパクトは好きですね。