Mayumi

女と男の観覧車のMayumiのレビュー・感想・評価

女と男の観覧車(2017年製作の映画)
3.5
ジニー(ケイト・ウィンスレット)の本当に楽しそうな感情と本当に悲しく、寂しい感情が爆発してしまう。思わず狂ってしまうが、やはり現実は観覧車のように回る。その場から逃げることなんてできないと、ジニーは思う。

ほんの少しの幸せを体験できるのは奇跡に近いのかもしれない。自分から掴んだ愛、与えられた愛を感じることもきっとできるし、この先、奇跡が起こらなくても愛を感じることもできるはずと、ふと観ている私は思う。夢のような時間はまた来ると信じたい。

女と男も、みんな寂しい。
それがたとえ、狂気に変わっても。
愛は必ずある。

オレンジ色の夕方の風景のような光が登場人物を、優しく懐かしく、そして悲しく包む。
素敵な音楽とともに。
ウディ・アレン監督の男女、親子の愛を美しく切なく描いた作品。
心地いい音楽と空気が愛を静かに伝えている。
ラストのジニーの表情が全て。

映画を観て、しばらくして考えた。
ジニーの表情を思い出し、私は思う。
ジニーに伝えたい。
「また愛を探してほしい」
Mayumi

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