Taka

ホールド・ザ・ダーク そこにある闇のTakaのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

大自然の中での狼たちの追跡を描いた『老人と海』とか『白鯨』みたいなのをイメージしてたら……バイオレンスなホラーだった……

雰囲気も映像も好きなんだけど、肝心の動機と正体が解らなくて歯がゆい。

「あんたの中の狼を解放してあげた方が良い」
「ストレスや空腹から弱い者を襲う」
遺体を雪に埋めたのは、食糧の保存や、餌を盗られないようにする為?

なんてとこで、何となく、実は狼男、とか、狼憑き、とか、狼との同一化、とか思いながら見終わったけど、そんなんじゃ無さそうな匂いもする。

なので、色々台詞を思い出しながらツラツラ考えてみたら、これかな?と思える解釈が出来た。

メドラとバーノンは実は夫婦ではなく兄妹なのではないだろうか?

「幼い頃からずっと一緒だった」
「同じ目をしている」
事から推察。

兄の子供を産んだ事、
兄の暴力的では無いのに冷静に容赦なく殺せる精神、
子供の頃、父親から「異様だ」と言われいた事、
などから兄の「闇」を知っていた。
「あの娘は悪を知っている」の「悪」はバーノンの事。

そして初めての狩りで「気持ち良かった」と答える息子も「悪」の血をひいた「病気」なので、「治療」で殺してしまった。

元々バーノンの持っていた異常性が、アラスカの自然や野生動物や原住民族との生活で、モンスターにまで育ってしまった。
という話だったのではないかね?

バーノンが遺体を埋めたのも、コアに蘇らせる事を否定されてしまったので、大自然の霊力での復活を期待したのではないだろうか?
Taka

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