NoriO

JUNK HEADのNoriOのレビュー・感想・評価

JUNK HEAD(2017年製作の映画)
3.8
【総評】
正直舐めていた。。。
設定からして面白そうなSFだなーくらいの前知識で鑑賞し始めたのだが、そんな軽いものではなかった。(良い意味で)

自分としては好きだったポイントがいくつかあって、、、

①ストップモーションアニメーションでの表現力
⇒昨今SF映画といえばCG、といっても過言ではないと思うのだが、あえて全編クレイでの演出。またこのクレイがいい味出してる。
コミカルな場面に必要な間だったり、その時のキャラの表情など、クレイならではの表現の仕方をされていて、とても斬新だった。
自分はあまりこういったクレイによる演出とかの映画はあまり観ないんだけど、表現のカラフルさには純粋に驚かされた。
しかも、ほとんど一人で製作したとな。(スタッフ3~4人で交代でやってたらしい)
まさに狂気。

②没入感の強い音楽
⇒撮影手法が原因なのかはわからないが、映像と音楽の親和性が高く、視聴者を没入させるような描写が多かったように思う。
特にチェイスのシーンやバトルシーンの盛り上がる音楽は自分好みでもあったし、最後のEDもあえてリズム外してる音源を使ってるのも、いい感じにハマってた。

③ストーリーの深度
⇒主人公が地下深く落ちていくごとに、内容もどんどん濃くなっており、物理的な深度とストーリーの深度もシンクロしているように感じた。
既に肉体そのものに生への執着がない世界で、主人公は地下への冒険、未知との遭遇を経て、生の実感を取り戻していく。
出会い、別れ、感謝、怒り、様々な濃い~経験がうまいこと、この作品には盛り込まれていると思う。
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