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シンプル・フェイバーのAのネタバレレビュー・内容・結末

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

設定盛りすぎ、どんでん返し節操なさすぎ、そこが好き。
観ていてブラフやミスリードを疑うところは全部きっちり想像した通りに展開、回収してくれる。気持ちがいい。

聖人扱いされてるステファニーは最初から小賢しさや腹黒さが透けて見えて胡散臭い。
それを踏まえて、中盤では「思ってたほど悪い女でもないのかな?」と騙されそうになるからすごい。悪い女だ。

微妙にぼかされてる旦那と兄、二人の死のフラッシュバックはなにげに考察の余地があると思った。
ステファニーは自己顕示欲と承認欲求が異常に強い。会って間もないエミリーにべらべらしゃべってることからも、トラウマというわけではなく人の気と同情を引く小道具に思える。(エミリーの失踪すら動画のネタにしてる時点で察し)
非凡なエミリーの懐に入るには、エミリーもびびるくらいの秘密が必要だったろうし。
切り取られた過去のシーン、近親相姦という秘密とトラウマというステファニーにとって都合のいいシーンしか流れないだけで、実は自分が車に細工して二人を殺したのかもしれない。
何ならこの話じたい全部虚言かもしれない。
そんな勘繰りをしたくなるほど、計算高くしたたかで行動力がすごい。
ステファニーがゲスすぎてエミリーの強キャラ感も霞む。エミリーはあくどさも含めて魅力的だったから少し残念。でもムショでしっかり馴染んでるとこ好き。

そんな感じで
女同士の腹のさぐりあい、駆け引き、騙しあい、裏切り、巻き添えを食らう男のミルフィーユ状態をとても楽しんで鑑賞しました。
A

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