イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督がパルムドールを獲得した作品。
自殺志願者の男バディを主役としていますが、彼が何故死にたいと考えるのかなど彼の素性について多くの事は語られません。しかし何故か彼に共感できてしまう。
程度に差はあっても誰もが「死」について考えた事はあるはず。バディが多くを語らない事で逆に誰もが共感しやすい人物像が作り上げられているのではないかと思いました。
他の方も書かれている様にかなり印象的なエンディング。当初はキツネにつままれた様な気持ちになりましたが、何故か心が軽くなった様な気がしました。
複数回しっかりと観たいと思う作品。今回はVHSだったのでいずれ高画質でも観たいです。
