シネラー

クワイエット・プレイスのシネラーのレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
3.5
続編も公開されたので、
予習も兼ねての初鑑賞。
物語としては単調にも関わらず、
集中を途切れさせない
緊張感漂う90分間だった。

物語としては、音に反応して人を襲う
クリーチャーによって衰退している
世界を舞台に、その中で懸命に生きる
家族を描くサバイバル・ホラーとなっている。
物語開始から崩壊した文明と
無音で展開される雰囲気によって、
作品の世界観に一気に引き込まれた。
ゲーム「ラスト・オブ・アス」のようで、
その緊張感と雰囲気は
個人的に好みな部類だった。
音に反応するクリーチャーが蔓延る
世界観で生き抜いていく一家を
描いているが、
物語展開自体は予想の範疇内ではあった。
しかしながら、
家族の一人を喪って
それぞれが傷を負いながらも、
家族の誰かの為に行動していく両親と
その子ども達は、
家族愛を良く描いていると思った。

物語の突っ込みどころは多々ある。
この世界観でハイリスクでしかない
妊娠と出産をしてしまう事や、
そんな奥さんがいる中で、一緒に家で
待機せずに外出してしまう家族に
違和感があった。
留守番を頼まれた娘が出ていく訳は
分からなくはないが、
少なくとも物語の冒頭の出来事から
一年経過しているだけに、
そこの部分での親子間の対話が
それまでの期間に無かったのか疑問だった。
そして、クリーチャー自体の脆さだ。
早い段階でその特徴と弱点が判明する
事もあって、
色々と対策を考えられると思った。

怖いというよりも緊張感が常に漂う
サバイバル・ホラーであり、
一種のアトラクションのような映画
だと感じられた。
作品の雰囲気は好きなので、
続編も鑑賞しようと思った。
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