ベルベー

さよならの朝に約束の花をかざろうのベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

岡田麿里は人を泣かせることに躊躇がない。どこまで人の涙腺を決壊させられるかという鬼のような畳み掛け笑 。でも、それができるのがこの人の強味。ファンタジーでありながらリアルな心情描写、でも暖かい夢のような結末。僕はこの映画が好きです。

今までの岡田麿里作品で一番近いのは「あの花」になるのかな。強烈な個性を持っていながら、同時に作品によってかなり印象が変わるんだよな岡田麿里。その結果、好きな作品なこともあるし、凄く嫌いな作品なこともある笑 今回は好き。明らかに色々拗らせてる岡田麿里が、それでも真っ直ぐな「親子の愛」を信じ描いたから。「おおかみこどもの雨と雪」途中で泣いちゃったくらい同テーマに弱い自分としては、本作も多少の弱点があったとしても泣いてしまうってことに、途中で気がつきました笑。

冒頭からハイファンタジーな設定と用語の乱れ打ちなので、面食らいはする。主人公の一族が長寿というポイントを押さえていれば問題なかったんだけど、戸惑うよね笑。

不老の一族イオルフは花嫁を狙うメザーテに襲われ、主人公マキアは逃れた山奥で赤ん坊と出会う。15歳のマキアが母親として奮闘するのか!なるほど、岡田麿里ぽい!笑と思ったのですが、初監督作品の本作は「その先」を描こうとしていた。最後はもうずっと泣いてた…。
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