これ、劇場公開はなんかちょっと残念な興行だったイメージ。
なんだけど、中身はまったく残念、ではない。
熱き男の魂の作品。
しいて言うなら電通が関与してる映画でスポンサーとドライバーの宣伝担当が会社でも現場でも酷い扱い受けてるシーンがあるのは大丈夫か!
と心配になってて、スポンサーのロゴ隠れまくってたけどそれも良いのか、でも、Pioneerはやたらと写ってたな、とか。
それはあえて最初に言っておくとして。
その他はもう、胸アツ。WANIMAの曲も含めて、気持ち良い。
「すぐになおしてやるから。」
ただ真っ直ぐに、プライドとそれぞれのプロ根性を胸に、それぞれが最善を尽くす。
それぞれの領域にはあえて踏み入らない。
なぜなら、なぜならその領域はそれぞれの領域であり、それぞれで極めており、他の領域に口出すぐらいなら自分の領域の先を見ろよ、と。
そんな、男たちの自分達の成すべきことをストイックに為した作品。
東出昌大、新田真剣佑。
この2人の兄弟が良い。エンタメに映えまくる見た目と、過去の逸話からの絆。
ぶつかり合いながら、そのぶつかり合いがコミュニケーションとなり、糧となる兄弟。
そして、最近、個人的オシの北村匠海。良い。
ライバルであり、存在的には敵対組織だけど、何かやっぱり優しさみたいなのが滲み出てる。良い。
ラリー、あえて、ラリー。
ラリーは長き公道を走り、度重ねる各地のレースの積み重ねで勝敗を決す。
この積み重ねは、積み重ねてこそラリー。
積み重ねれるかすら、当たり前でもない。
それを毎回毎回、走り切れるのは、ドライバーのテクニックとプライド。
そして、車を支えるエンジニアのプロ根性。
どっちかだけでも成り立たない。
それがまるで人の人生のようなラリー。
ここに、兄弟の物語と、絆が重なる。
ぶつかってぶつかって、とにかくぶつかって。
憎まれ口も叩けば、指示も聞かず。
それはそれで新たな化学反応が起きる。
何かに挑戦し、何かにぶつかって、失敗して。
その先にまた新たな挑戦がある。
それをわからず屋たちが、摩擦を起こしながら立ち向かってく。
最後、なんかちょっと駆け足だったけど!
シンプルで、アツい男のドラマ。