のめり込んでいくってこういうことなんだと実感できた。
良い作品の典型のように思えた。
久々に満足できる映画。
丁寧かつわかりやすい心理描写が、最後まで飽きなかった。
復讐をしても死者は生き返らない。
はっきり言って復讐は無駄なこと。
この作品も最後は"バカなことなんかやめて"っていう結末になるのかなと思ったけれど…
そうではなくて…
先に立たたない後悔…
取り戻せない時間…
それら心の傷とバランスを保つ為に、復讐は必要なのかも。無駄でもバカでも、死者が生き返らなくても必要。
後述する差別の話も含めて、
"バカな事っていうのは決してなくならないんだよ"っていうのを、この作品は言いたかったじゃないのかな…
とも思った。
色々な登場人物に自らを投影できる。
考えさせられる内容でした…(完)
しかしっ、、
一方で主人公の鬼畜ぶり少々目に余った。 歯医者のシーンも"それやりすぎなんじゃないすか!"と思わずツッコんだが、 火炎瓶に至ってはさすがにありえないよね。
とにかく主人公が気が強すぎる!
後は随所に出てくる差別的発言。
主人公はじめ色々なキャラクターが、生まれ持ったどうしようもない特性について悪意たっぷりで言及する。
あえて差別的なものを浮き彫りにしているという点では新しいかも。
しかし、見る人によっては不快だろうな。
そんなマイナス面 があっても作品としては素晴らしく、映画賞を何個も獲得するのも頷ける良作。