ユースケ

ワンダーウーマン 1984のユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【スーパーマンIII/電子の要塞】のタイトルバックを思わせるピタゴラスイッチ展開からショッピングモールを舞台にスケベな衣装を爽やかに着こなすガル・ガドットがマヌケな強盗団を懲らしめる漫画みたいな展開を描いた1980年代全開のオープニングで掴みはOK。

【キングスマン:ゴールデンサークル】と【イコライザー2】を微妙にした名作続編ブレイカーことペドロ・パスカルが不安材料でしたが、彼が演じたドナルド・トランプを思わせるインチキ臭いラスボスのキャラ立ちには大満足。子供を使った卑怯な演出だったとは言え、まさかペドロ・パスカルに泣かされるとは思いもしませんでした。

とにかく、第一次世界大戦(1914年〜1918年)から1984年にタイムスリップし、カルチャーギャップを無邪気に楽しむクリス・パインが素晴らしい。
ダサいウエストポーチにこだわったり、ナイキのコルテッツにテンアゲになったり、エスカレーターや地下鉄に目を丸くしたり、ゴミ箱をアート作品と勘違いしたり、ロケットやジェット機に目を輝かせたり、お茶目っぷりにメロメロ。
恋人のためにスーパーパワーを失う【スーパーマンII 冒険篇】みたいな展開からスーパーパワーを取り戻すために恋人と再び別れる胸熱な展開には号泣させられました。

ポスト・トゥルースを語る説教臭いクライマックスはあまり好きじゃなかったけれど、スパイダーマンみたいに鞭でスイングしたり、スーパーマンみたいに右手の拳を突き出して飛行したり、アクションシーンは爽快だったし、透明飛行機の登場にはテンションが上がったし、クリステン・ウィグが変身した岩井志麻子は本当に怖かったし、エアロビシーンはあったし、文句無し。

ちなみに、エンドクレジットのおまけ映像に登場する力持ちのババアは初代ワンダーウーマンを演じたリンダ・カーター。ゴールドクロスを身にまといアマゾン族を救い出したアマゾン族の伝説の戦士アステリアを彼女に演じさせる粋な演出は若者にはぴんと来ないと思うけれどオッサンにはたまらないサプライズでした。