2018年 186本目
ベン・スティラー演じる父親が、息子の大学選びのために、一緒にキャンパス見学に行く。しかし、彼は次々に出世していく嘗ての友人たちと自分を比べ、強い劣等感を感じている。父親として息子に何かしてあげられているだろうか。決して息子とは悪い関係ではないけど、なぜかぎこちなさがあるのはなんでだろうか。そんな不安が常に頭をよぎる。
あらすじはこんな感じで、よくある映画のような気もするけど、個人的には誰にでも勧められるとてもいい作品だと思った。俺はまだ父親でも何でもないし、リアルに同情することは出来ないけど、何となくでも、父親のそういった気持ちは理解できる。親子ならではの独特の雰囲気というか、暗黙の領域というか。
「隣の芝は青く見える」という言葉があるけど、まさにこの映画のテーマを体現している。自分にとってはずっと背負ってきた大きな問題も、実は大したことなかったり、ずっと抱いてきた他者へのライバル心が、実はただの自己満足だったり。
ベン・スティラーが、なよなよではあるけど息子のことを誰よりも考え、誰にとっても理想と思える父親像を見事に演じていた。クリスマスにいい映画に出会うことが出来た。
