良い映画だった。
ロードムービーであり、バディものであり、政治モノであり、監督の手腕には恐れ入る。
最初はとても軽いノリの映画で、セコくて文句ばかり言う主人公に嫌気がさすが、目の前で次々と起きる凄惨な事件により、少しずつ真剣な重い映画へと変貌して行く。
その過程がとても上手く押し付けがましくもなく、監督の術中に転がされる。
それにしても昔の車が沢山走ってたり何百人ものデモのシーンはどうやって撮ったんだろうか。CG無し?
デモ隊の凶暴さはだいぶ温度差はあるが『ジェイソン・ボーン』のギリシャでの暴動さながら、自分がまるでそこに放り込まれたかのような臨場感で韓国映画の底力を感じた。