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鈴木家の嘘のyoko45のレビュー・感想・評価

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)
4.3
 あらすじにある通り「母の笑顔を守るべく奮闘する父と娘の姿をユーモラスに描きつつ」なのですが、「あまりにも突然に訪れた長男の死」の場面が重く、遺された父と長女の苦しみに涙しました。
 悩める長男(加瀬)の表情、彼がやり場のない気持ちを父(岸部)にぶつける場面、それまで言いたいことを言えなかった長女(木竜)の感情が決壊する場面、なんとか長男を救おうとする母(原)の姿・・

 普段家に長男と一緒にいる時間が多かった母だけでなく、父と長男、長男と長女(兄と妹)にもそれぞれ会話があります。そういう会話は、している時は大切さを意識していないし、なかなか家族の中で共有されないもの。
 「あいつは生きていたんだ」「言いたかったのに・・」長男は選んではいけない道を選んでしまいました。
 「おなかが空いたね」父母の普通の会話と安らかに見える長女の寝顔に少し救われます。

 「映画観てからこのMVを観るとさらに凄くグッとくる」という感想があったので、主題歌「点と線」(明星/Akeboshi)のミュージックビデオ(木竜麻生さん出演)を見ました。ほんとうにその通りでした。

(大森南朋が良い感じで可笑しさを添えていました。涙腺が崩壊するとスコアが高くなります。)
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