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カランコエの花のidtakoikaのレビュー・感想・評価

カランコエの花(2016年製作の映画)
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だいぶ久しぶりに映画を観た。なかなか観ることができていなかった理由の仮説として、大きな変化のあった自分の生活を安定させることが優先で、他者の物語に向き合うことを無意識でおっくうがっていたような気がする。
ただ、もしこれがある程度正しいとした場合に、映画というものは自分にとってあくまで何かしらの精神的な負担を払った上で楽しむものということになり、無条件での娯楽という感じではなさそうだ。こういうところから、後天的に文化に接している自分の立場を自覚させられる。

短いのでそのおっくう感も薄いだろうと思い鑑賞。あまり本質的ではない感想になるが、そもそもなぜ性的マイノリティを排除するのか、その心持ちが分からなすぎる。異性愛者でも異性から好かれて迷惑なことはいくらでもあるのに。
自分がそういう考えだからこそ、もしこのクラスの1人だったとして、当事者に配慮した振る舞いができていたかは大いに謎。「え、別によくない?」みたく、無邪気に「正しさ」を主張してしまい、異性愛規範が強い中でやってきた当事者のその苦悩をフラットにしてしまいそう。

また、適切な授業を考えるために十分な時間を割くことができない本邦の学校教育に関する問題提起にもなっている。
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