ゆき

デイアンドナイトのゆきのレビュー・感想・評価

デイアンドナイト(2019年製作の映画)
3.9
分岐点

自殺した父。疎遠であった父の死に向かい合う中で、知られざる一面と新たな居場所を青年は見つけていく。

どこにいるのか。どちらにいるのか。
「正」としていたものを露骨なほどに裏返してみせる二面性の強調。
昼と夜の交差が加速するあたりから、ぐっと物語に色味が増した。
泥臭い町と人間関係、切り離せない多数決の「正」。
胸焼けするほどの、作り手の映画愛がヒシヒシ。
タイトルの出し方がとっても好みの一作でした。
四季が全く捉えられず、拓けたロケーションは日本じゃないみたい。
やり場のない感情は、演者さんに引き込まれきった良い敗北感。
主演・企画の阿部さんの下手くそな笑い方が素敵すぎて当分忘れられそうにない。
ゆき

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