ゆと

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂのゆとのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

10年以上前からタイトルだけは知っていて、先日お気に入りのバンドの新曲が本作を文字った曲を出していたのでそれきっかけで鑑賞。

主人公の高校生・山本はある日突然謎のチェーンソー男と戦う女子高生・絵里と出会い、協力してチェーンソー男を倒すべく絵里を毎日手助けすることになる。

導入はボーイミーツガールと怪異遭遇モノのような物語かと思っていたけど、見ていくうちに山本が生きる目的を見つけるための成長譚なのだと分かった。

バイク事故で死んでしまった山本の同級生・能登はとにかく熱く無茶をする男で、そんな能登の生き様と死に方に山本は憧れていた。
特に目標もなく中途半端にグレた日々を過ごしていた山本は何か自分が命をかけれるくらい必死になれるものを追い求めていたんだと思う。同じ寮に住む趣味多き友人の渡辺もその対比として描かれていたし。

そして絵里と協力してチェーンソー男を倒すことに生きがいを感じ、最後には絵里と共に過ごすことに生きている意味を見つける。

あからさまなB級映画なのだけれど登場人物がなかなか魅力的で意外と楽しく観れた。チェーンソー男の正体や目的が一切明かされなかっただけあって、ただ主人公を成長させるためのマクガフィンだったんだろうな、そこは重要なところではない。
あと能登の役者が三浦春馬っていうのが、実際に彼が亡くなったこともあって今観るとめちゃくちゃ効果的に機能してるんだよな。
ゆと

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