さうすぽー

バッド・ジーニアス 危険な天才たちのさうすぽーのレビュー・感想・評価

4.5
自己満足点 87点

「カメラを止めるな!」以来の傑作が遂に現れたと思いました!

ポスターや予告編を見たら解ると思うのですが、頭が良くて成績優秀な女子高校生がテストのカンニング計画を行うという青春クライムミステリーです。
同時にエンタメの要素が強いですね。

ただ、僕は予告編すら観ておらず内容もあまり理解してない状態だったのですが、いつもチェックしてるレビュアーや批評家から絶賛されてたので、あまり情報も無いまま観賞しました。
なので観る前は半信半疑だったのですが、想像以上に面白く素晴らしいエンターテイメント作品になっていました!

そういえばタイ映画って初めて観ましたねぇ
主人公はリンという成績優秀な女子高生で、友達のためにカンニングを行います。
それが成功したことによって、友達にどんどん広まっていき、どんどん集団化していくのですが、その過程がリアルで同時に怖かったです。
組織が小さい時は軽い気持ちでやっていたけど、集団になっていくとみんながおかしくなって見境が付かなくなるのが人間だと思うのですが、そういう事をこの映画で描いてるとと感じました。

...まぁ、友達は選んだ方が良いよね(笑)

何が素晴らしかったというと、まずはキャラクターです。
特に主人公の女子高生は本当に頭が良い!
ネタバレになるので詳しい事は話しませんが、本当に「こんな技があったか!」と何度も思いました。
自分達には考えられないような事を平然とやってのけるので、
正に「そこにシビれる、憧れるゥ!」となりました(笑)
(ネタが解らない方、スルーして結構です笑)

そして次に、キャストの演技です。
先程あげた主人公の成績優秀なリン役の子は「本当に優等生なのでは?」と思うような佇まいや、友達に言い寄られてカンニングを実行する時等の追い詰められる演技は、演技経験初めてとは思えない程に良かったです。
そのライバルであるバンク役の子も普段の真面目な姿や、感情的になるシーンの触れ幅が丁度良かったです。

あと面白かったのが、
テストの時に、ペンを書く音やクルッと回す音等、普段そんなに大きくない効果音をわざと目立たせて残響させたりする事でエンタメ性が出ていて、そこも非常に興味深かったです。

そして、何と言ってもカンニングする時のシーンはさながら「完全犯罪」を描くかのようにスタイリッシュで、時に緊迫感がありました。
最後の一番のカンニングシーンは、スローモーションが多いのが少し気になったものの、監視員との知的な攻防戦や心臓バクバクなカンニング実行シーンは、さながら「オーシャンズ11」を観てるかのようでした。

そんなに気にする程でも無かったのですが、一つ気になったところをあげます。
前半の学校でのテストのシーンで、小声ではありますが生徒同士が喋ってる描写がありました。
学校のテストだからとはいえ、流石に私語を持ち出してるとバレると思うし、最悪その時点で失格になる可能性もあるので、そこはやらないでほしかったです。
ただ舞台がタイなので、タイではそれが普通なのかどうかは何とも言えないのであまり気にしないようにはしてます。

しかし、好きじゃなったところはそれくらいです。

全体的にスタイリッシュで楽しく、凄く面白かったです!
映画を持ち上げすぎているかもしれないですが、それでも僕はかなり満足したので上記の点数にしました。
映画ではカンニングしてますが、完全に合格点を超えていてほぼ満点に近いです!(笑)
サイトでは高校生版「オーシャンズ11」と書いてあったのですが、本当に言葉通りだと思います!

そこまで多くの人に知られてないこの映画ですが、元々タイの大衆映画なので普段そこまで映画を観ない方でもこの映画なら楽しめる人は多いと思います。
なので、是非ともオススメです!

因みに公式サイトは一部ネタバレを多分に含んでるので、チェックしない方が絶対に良いです。
僕みたいに、サイトも予告も観ない状態で観た方が良いでしょう。

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