Adele

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男のAdeleのレビュー・感想・評価

3.0
想像以上になかなかよかったです

1980年のウィンブルドンだから、自分はまだ生まれていないし、ボルグ、マッケンロー両者も知りません
両者の決勝は映画でもこんなにハラハラするんだから、例え、TVでもリアルタイムで観てた人は、すざましい興奮だったはず
あまり、テニスは詳しくないけれど、こんな試合なら自分も観てみたい!と思ってしまった

ボルグは常に冷静沈着だけど、プロデビュー前はマッケンローのようにキレやすく暴言を吐く子供だったとはとても想像がつかない
両親に会うのは年に2回
自分を見出してくれた父親代わりのようなコーチと婚約者がいるけれど、何もしていても、誰といても、5連覇への押しつぶされそうなハンパないプレッシャーと孤独感がすごく伝わってきた
もうね、ボルグ役の人が出てくるだけで、苦しい雰囲気に変わるくらい

一方のマッケンローはプロデビューしても、暴言吐きまくりで、逆に観ていて爽快なくらい
自分もあれくらいまわりに言えたら、ストレスたまらないだろうなって思ったw
でも、マッケンローもTV番組に出演しても記者会見でも聞かれるのは、対戦相手のボルグと自分の暴言についてだけで、誰もテニスについて聞かない、話さない…とプレー以外での葛藤もあったんですね

個人的には、ボルグのコーチ役のステラン・スカルスガルドが素晴らしくよかったです
彼のボルグに対する視線、接し方、また、佇まいや空気感もさすがです!

また、ボルグ自身やコーチ、婚約者もスウェーデン人だということで、その役は全てスウェーデン人をキャスティングしているところもさすがだと思います
3人での会話はスウェーデン語で話していて、とてもリアルで良いと思う
よく、英語が母国語じゃない国の物語なのに、主人公やキャスティングを全て英語圏の人にして、会話もオール英語の映画があるけれど、個人的には???と、いつも思っているのです…
その点、この映画はきちんと配慮されていて、好感が持てました

わたしの様にボルグとマッケンローを知らなかった人、また、両者のウィンブルドン決勝の結果を知らない人は、ぜひネタバレなしで観てもらいたいと思います
本当に最後の最後までどちらが勝つのかわからなくてハラハラしたし、映画なのに心臓に悪かったw

ボルグのその後を調べたら、少しがっかりしてしまったけれど、この映画はまた1つの完成したボルグの人生の1つだとして観れば感動できるかと思います

余談ですが、ボルグ役のスベリル・グドナソンがめっちゃイケメンでした
なんて、いい男なんだろうと思ったら、彼はアイスランドの両親を持つスウェーデン人だそうです
やっぱり、北欧男性はイケメン多くていいですね
と、また下世話なレビュー失礼しました
Adele

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