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枝葉のことのditaのレビュー・感想・評価

枝葉のこと(2017年製作の映画)
4.0
@第七藝術劇場  

圧倒的な生(ナマ)に胸が掻き毟られた。全然違うのにパターソンを思い出した。幾重にも蓋をした心の奥から漏れる狂気は日常に飲み込まれ、またクソみたいな明日がやってくる。少しくらい行動したところで大嫌いな自分は大嫌いなままだ。それでも明日また生きよう。

私小説のような映画なのにバランスがめちゃくちゃよくて5時間でも観ていられると思った。鑑賞中は平気やったのに数時間経ってから泣いた。あんなプレイはしたくないけどあの女性の気持ちはめっちゃわかるしお前なんやねんって言いたくなるけど、Tシャツのくだりアレは反則やろ。

とてもよい映画を観て浸りながら歩いて帰りたいなぁと思いつつ自転車漕いだら後輪がパンクしててやっぱり日常はクソやなと思いつつまぁちょうどええわと思って浸りながら自転車押して歩いてたら途中で自転車屋の前に空気入れがあって結局空気ぱんぱんにしてひたすら立ち漕ぎして自宅に着くまでが映画。漏れた空気に蓋をして明日何事もなかったかのようにまた自転車を漕ぐまでが映画(自分で直した。
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