このレビューはネタバレを含みます
「人々は信じるものを必要としている、今の時代」
ポスト・トュルース時代のヒーロー映画。良い意味で当初の期待を悉く裏切られ、サプライズとユーモアの連続に最後まで楽しんだ。
インタビューで「僕はスーパーヒーローだよ!」と言ったくせに堂々たるヴィランだったジェイクギレンホール演じるミステリオがとても魅力的。
ミステリオが見せる中盤の幻影シーンがジョン・ワッツお得意の大人は怖いよ描写として盛り込まれていた。cg満載ではあるけど、前作の車の中という閉鎖空間にはない異次元の怖さがあった。自分もフューリーが助けに来てくれたと勘違いした。
そして彼の話すマルチバース設定などは劇中の人々もそうだし、エンドゲームを観た鑑賞者なら誰でも信じてしまう。MCUの現状やディープフェイク映像が流出しだした今日の状況を作品世界と上手く繋いだ作品でとても見応えがあった。
のくせにライミバースのJKシモンズを登場させるなどトリック満載。キャプテンマーベルを見逃してしまった自分にはフューリーのくだりは意味不明でした。
アンガーリーちゃんの出番も増えて大満足。ゼンデイヤより好き。