幻影使いのミステリオ！彼とスパイディは無敵のコンビ！向かう所敵無しだ！
単独作としての色が薄く、個人的には不満が大きかったMCUスパイダーマンなんだけど、今回はそもそものストーリーがMCUの顔とも言えるアイアンマンからの独立にあり、単体ヒーロー物として成立できていたように思います。
もちろん完全にMCUとの繋がりが無いわけではなく、「お前...あいつか！」と『20世紀少年』の豊川悦司のようになってしまえる展開も素晴らしい。MCUの一作品であることが背景からも確からしいのが良いですね。
中盤のとあるシーンはオールタイムベスト級の映像体験。脳がグラグラくるドラッギーな映像が堪らない。これはソフト版で見ても同じ興奮が味わえるのかが怪しいところですが。
あとやっぱりスパイダーマン映画のアクションの醍醐味は「避ける」モーションなんですよね。
サム・ライミ版『スパイダーマン』ではタクシーのドアやグライダー、鉄橋を華麗にかわし、『アメイジングスパイダーマン』ではマシンガンの弾幕を掻い潜る。
『ファーフロムホーム』ではその避けるために必要なスパイダーセンスをいかに獲得していくかが描かれていたりもします。
不満があるとすれば、ミステリオにはずっと金魚鉢を被っていて欲しかったところかな。やっぱり基本的には顔が見えない方がヒーロー映画は楽しい。
