犯罪界の道化王子はいかにしてその地位に登りつめたか。
Filmarksの丸の内ピカデリー・ドルビーシネマ試写会にて。
泣き笑いをさせられるような奇妙な感覚。
序盤は思っていたよりもライトで意外だったんですが、物語が進むに連れてハッキリと重たくなります。
主人公アーサーに大きく共感してしまった人がどうなってしまうのかが怖い。少しでも救いになるのであれば別ですが、バックグラウンドが被る人は観ない方がいいのかも知れません。
本作のジョーカーは完全に行き当たりばったりに、かつその時その時で一番避けるべき（つまり観客的には最も選んで欲しい）選択肢を徹底的に踏んでしまう。これは本人の自発的な選択の場合もあるし、社会や他者のような外的要因による場合もある。
アーサーが導かれるようにジョーカーに変身していく様子に胸が熱くなります。
格差の街ゴッサムと孤独な男アーサーを対比させるショット、これが劇中何度も出てくるんですが、アーサーがある意味で目覚めていくに従って街の見え方が少しずつ変わっていく。
ドルビーシネマは初体験でしたが、黒が凄い。「コレが本物の黒」が最高なので一度足を運ぶことをオススメします。場面場面で見られる本気の暗転に驚かされるので。
一つ言うなら予告は見せ過ぎ。これから見る方は１つ目の予告だけにセーブしておきましょう。
