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バドリナートの花嫁のnhr703のネタバレレビュー・内容・結末

バドリナートの花嫁(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

一言でまとめると、花より男子。(超褒めてる)

我儘で自己中なヒーローが、勝気で気高く美しいヒロインを好きになって最初は反発しあいながらもお互い人間的にも成長していくラブロマンス。

最初はヒーローのあまりのバカ身勝手っぷりに(お兄ちゃん可哀想…)と思ってたけど、フリだったのか?ってくらいぐんぐん成長してく感じ。頭のいいヒロインが小気味よくあしらうバス中シーンが超面白い。ああいうの好きだなあ。
恋愛はただ好きなだけじゃだめだ、お互い尊敬が無いとだめなの、というシーンも良かった。ある意味この映画のキモでもある。

で、ラブコメとしてもとっっても楽しめたのだけど根本のところでもうちょっと根深いインドのお国事情を揶揄してる感じ。男性は資産、女性は負債。生まれた時から決まってて、どんなに出来が良くたって女ってだけでハンデを背負う、男に負ける。結婚相手も決められない。階級の問題もある。持参金を用意するためにどれだけの努力が必要か。

逆に家柄が良いからこそ好きな人と結婚できなかったお兄ちゃんの話は切なかったし、その嫁の話も…。優しい2人だからこそ、我慢を強いられる。なんかこういう人たちが報われてほしいと思う、ほんと。とくに嫁がデキた女すぎて…頭が良くて、優しくて。ああいう女性ってかっこいいよなあ。でも実際は主人公カップルのような、多少周りに迷惑かけても我が道を突っ走る人たちが全部得てくんだろうな。現実的に、、なんてしょっぱい気持ちにもなったり。

友人であるソムデヴのキャラも良いアクセント。ヒーローとの関係も良い。失恋したら海で友達と腐るほど酒を飲むというのは世界共通なのだと思った。そしてアーリアーはとにかく可愛い。なにあの可愛さ。うん、ほんと可愛い!

ラストのたたみかける回収はちょっと大雑把じゃないか??とも思ったが、みんなハッピーエンドで良かった。兄夫妻に男女の双子ができて、あんなに男尊女卑だった父親がまだ「区別」をせずに接している、というエピソードが好き。ただ、ヴァイデヒは結婚式ぶっちしてまで覚悟を持ってCAになったのに、インドに帰るためとはいえ2年で辞めちゃって良かったのかなあ。まあCA養成学校やってるからいいのかな?

正直、そんなに期待してなかったんだけどあらすじより予想以上に楽しめる作品だった。
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