矢吹健を称える会

きみへの距離、1万キロの矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

きみへの距離、1万キロ(2017年製作の映画)
3.2
 この「監視用ロボットを遠隔操作して少女を覗き見し、彼女の窮地を救う」という着想がまず良い。『裏窓』や『デジャヴ』には及ばない(及ぶわけがない)だろうと見る前からわかっていても、見たくなる設定である。で、実際見てみてどうかっていうと、ちょっとやっぱり甘すぎるんじゃないかと思う。少女との会話で切り返されるのはロボットであるべきだし、主人公が見つめるのは彼が見るスクリーンであるべきなんじゃないかという気もする。
 しかしロボットが蜘蛛型ってのが可愛くてナイスですね。老盲人をエスコートするシーンなどは楽しかったのだし、「なんだかんだいって上司も仲間になる」くらいのユーモアは見せてくれてもよかったんじゃないかと思うが。