まりん

最初で最後のキスのまりんのネタバレレビュー・内容・結末

最初で最後のキス(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

ロレンツォ役のRimau Ritzberger GrilloはBreakfast on PlutoのCillian Murphyを思い起こさせる。
辛い辛い現実を、空想することで乗り越えてきた。自分らしさを隠さない、健気な少年。
きっと皆の太陽になれた、そんな彼の恋心が切ないんだ‥
恋と友情と家族と差別と。思春期ならではの悩み。
はみ出した三人は友情だけで結ばれたのではなく、そこにそれぞれ一方通行の恋心が含まれていたのが悲劇だったのかもしれない。
恋は心を歪めるし、強くも弱くもする。
自分の中で、事実を歪め、中傷を受け、納得した振りをして生きて来たブルーが哀し過ぎる。せめてそこだけは償われて欲しい。

人生に、あの時こうして居たら・・は付き物だ。だけど、本当に、何とか出来ていたら・・と、ブルーは思わずに居られないだろうね。

壁に中傷を落書きをする病んだ心も同じだけど、上手く受け入れられない。上手く感情を表せられない。
不器用で、まっすぐだからこそ・・傷付いた親を相手に、更に追い詰められていたんだよね。
哀しくて哀しくて堪らない。
幸せになって欲しかった人たち。ここを乗り越えたら、いつか笑ってまた会えたかもしれないのに。
あまりに鮮烈過ぎて、心に深く刺さっている。
まりん

まりん