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フランス特殊部隊RAIDのakrutmのレビュー・感想・評価

フランス特殊部隊RAID(2016年製作の映画)
3.9
これまた、ジャケ写詐欺が酷いので注意!フランス特殊部隊RAIDに入隊した女性を描いているという点は間違いないのだが、ジャケ写を見れば、シリアスなアクション映画であると誰もが思うだろう。私もすっかりそう思って観たが、実は内容は完全なコメディ映画。個人的にはアクションよりもコメディのほうが好きだし、本作のコメディがツボにハマったので大満足したが、アクションを期待している人だったら、本気で怒るだろう。なぜこんな映画ファンを馬鹿にするような詐欺的行為をするのか、全く理解に苦しむ。原作のポスターは、主人公の二人が写っている点は同じだが、明らかにコメディであることを二人の表情でちゃんと表現しているだけに、頭悪すぎとしか言いようがない。なお、フランスにおける本作の2017年興行成績が国産映画の中で第1位となったそうである。

主人公の女性ジョアナをアリス・ポルが演じ、ダニー・ブーンが監督、脚本、主演(RAIDでのジョアナの上司・教官)を担当している。さらに、ジョアナの父で内務大臣役にミシェル・ブラン、テロリストのリーダー役にイヴァン・アタル、ジョアナの婚約者の母親役にサビーヌ・アゼマなど、実力ある俳優たちが脇を固めている。警官のジョアナはRAIDへの配属を希望するがなかなか認められない。危険な職をやめさせたい彼女の婚約者と父親は、内務大臣の地位を利用して、彼女を一度RAIDに配属させ、厳しい特訓を課してRAIDをあきらめさせようと企てるというストーリー。至るところで見せるジョアナのおっちょこちょいでどんくさい言動を単純に笑えるか、それともいらついてしまうかは個人差があると思うが、自分は大笑いしてしまった。特に、駐車違反での取り調べから、銀行強盗を取り逃がして、逆に被害者に誤発射してしまうくらいまでのシーンが笑える。ゲイに扮するイヴァン・アタルの気持ち悪さも最高。

なお、映画の中で、主人公の二人が観るDVDは『ジャン=ポール・ベルモンドの道化師(Le Guignolo)』というコメディ映画である。
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