ファスビンダーおもしろい!
オープニングでまずつかまれました。まるでアクション映画かサスペンスが始まるみたいで。その後も結婚翌日に戦場へ行き、帰ってこない夫を待ちながら、実利的に生きるマリアの行動力に釘付け。展開も読めそうで読めない。
キメキメ映像なのに、リアルなクスと笑える小ネタ映像あり。なんでここにハエとり紙がとか、ビルは靴下はいたままでとか。
会話のセンスがよく、劇場内のあちこちで笑いがこぼれていました。今までファスビンダーを食わず嫌いしていたのを悔やみます。
ラストはもうそれしかないところに行き着いたけど(そこへの待ち時間が長かった)、私は振り切って極めてほしいと、またはさらなるひねりがほしいと思いました。このラストだけがイマイチだった。
ファスビンダー、もっと観たい!
日頃は分析的にレビュー書いちゃうんだけど、これはおもしろさをそのままに。
ネタバレにならないように詳しく書かないけど、アケルマンのある作品を思い出しました。マリアが男性だったら、そうはならないのかな。 本作の男性版をどなたかリメイクしてほしいです。現代設定ならマリアが特別には見えない気がする。
ひとりひとりのキャラも立っていてよかった。これはブラックコメディですね。ラジオのサッカー実況放送が劇伴、センスの塊でした。