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迫り来る嵐のbowzZのネタバレレビュー・内容・結末

迫り来る嵐(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

新人監督の1作目らしいが画面が暗いな、まるで邦画みたいだ。
インタビューでハリウッドスタイルではない、行間を読むような、直接的でない演出を心掛けたと語っているんだが、それをするなら何もサスペンスモノでなくてもよかろう。そのおかげで犯人すら結局ハッキリしない。
通俗小説で純文学をやろうとしているようなもので、ネタが通俗的なんだから、それはご自身が言うところのハリウッドスタイルでやるのが正解でしょう。

ラスト近くで、主人公が昔そこでスピーチをした事を誇らしげに老人に話し、昔からいる老人がそんな事は全く無かったと答えた場面。
本人には忘れられない自慢の過去でも、他人には記憶にすら残って無いという事を表しているそうなんだが、そう聞いてやっと分かった。特典のインタビューがなければ???のままだったところw

迫り来る嵐とは、2008年に中国に来て災害をもたらした大嵐のことらしいが、映画の大半は97年である。97年でも雨の天気ばかり続くがそれはタイトルとは関係なし。08年も嵐の襲来を匂わせて映画は終わり。その嵐を知っている中国人でなければナンノコッチャ?である。
そういう作品に最優秀賞を与える東京国際映画祭ってのも何だかねえ・・

昔のヨーロッパ映画は巨匠の難解な名作が多いが、ああいうのとはまた違う分かりにくさ。単に表現が拙いというか。
まあ純文学ならぬ純映画(?)目指すなら、サスペンスやスリラーではなく別のジャンルでやって。
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