kirito

怪怪怪怪物!のkiritoのレビュー・感想・評価

怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)
4.1
【真紅に染まる】

東京国際映画祭7本目にして自分の中での評価でようやくあたりがきた。
これは所々意表を突いてくるし、予測不能な展開に釘付けだった。
日本で公開されるといいな…

怪物なのは、本物の怪物か?それとも人間か?
怪怪怪怪とこの映画は怪を4つもつけたタイトルを冠している。
そこにどんな意味があるのか。
主に映るメンバーが4人。このあたりも一致させてるのだろうか。


ホラー映画とスクールカースト制度の融合。
この設定こそが新感覚を感じさせる。

ホラー映画若干スプラッタ的な要素も含み、本当に恐怖の人喰い姉妹が出てくる。
けれども怖いのは奴らではない。
心に怪物を巣食わせている人間だ。

学校で日常的に行われるいじめ。
見て見ぬ振りをする先生、傍観を決め込むクラスメイト、、、
その構図は色んな映画でも扱われてきたところだ。

けれどもこの映画はその構図に人喰い姉妹をぶち込んでくる。

下手をすると、いやすでに一部内容が濃過ぎてお互いが反発しあってしまう部分があるものの、それでも見事に2つを融合させ新境地を開拓した。

実はこの映画は社会問題も含んでいる。
例えば最初にターゲットになるのはホームレスだし、高齢者が詰め込まれたボロアパート、いじめの問題、さらには発達障害の男性と、社会的な弱者を詰め込んでいる。


最初はいじめにあっていた主人公が、何故かいじめをしていたグループのメンバーと共に怪物に立ち向かうという中盤からの展開が読めないし、しかも最後は怒涛の結末です。
なかなか面白い٩( ᐛ )و

結局人間が一番怪物なのだ。。。

2017.10.27
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