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SUNNY 強い気持ち・強い愛のkassyのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
3.7
試写会にて。

韓国版鑑賞済み。
プロットはほぼ同じ、忠実に同じ構図で撮っているシーンも。

韓国版もコメディ要素が多かったけど、日本版ではこのコメディ要素がさらに強化。
現代パートでは渡辺直美、小池栄子の強力コンビが笑いを増幅させ、青春パートでは、広瀬すずが芋くささを巧みに演じて、多彩な変顔を披露してくれるのだがそれが愛くるしくも面白いし、韓国版では政治的な時代背景を背負っていた兄が良い塩梅に改変され、家族パートの笑いが加速。そしてあの時代のイケメンを演じる三浦春馬がカッコつけてるだけで面白いという珍現象。おかしいな、韓国版では普通にカッコよかったのに(笑)
とにかく日本人にとってはより笑えるコメディとなっています。

そしてなんといってもキモは青春期が70〜80年代の韓国から90年代後半の日本になった事。

この90年代後半は個人的にど直球というか、この世代に憧れていた世代でした。
めちゃくちゃ雑誌を読み込んで、真似できるところは真似してました。
ルーズソックス、プリント倶楽部時代のプリクラ、写るんですで撮った写真を現像して、ポスカでデコって、無印のフォトアルバムに…
懐かしすぎて死ぬ。死ぬ。死ぬ!!
ヒステリックグラマー、アルバローザ、ミジェーンのショップ袋めちゃくちゃ憧れたなーー。

そして90年代の音楽の帝王小室哲哉氏が音楽担当です。選曲自体は懐かしすぎて死ぬ!!って感じなのですが、個人的にはここでこの曲使う?と感じるものがチラホラあり、見ながら違和感が少しありました。
特にオープニングのララララブソングのシークエンスは、モテキなどを彷彿とさせる大根仁監督らしいシーンなのですが、微妙に選曲が合っておらず、効果的なシーンになっていない。パラパラ踊るなら、ユーロビートじゃないと違和感あるし、ララララブソングは三浦春馬君とのシーンに流して欲しかった…
他にもむしろあえて外してるのか?と思わせる選曲もあり、韓国版は選曲がビシッと決まってたので残念に感じました。

ただ、仲間の大切さ、失っていた人生の輝きを取り戻す尊さ、は韓国版同様に本当にグッとくる。あの時代の高校生の無敵感、輝きは日本版の方が上かもしれない。

笑って、泣けるエンターテイメント。
90年代を生きた方にぜひ見てみてほしい一作。
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