フェミ研ゼミ

SUNNY 強い気持ち・強い愛のフェミ研ゼミのレビュー・感想・評価

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)
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この映画を観るまで、自分が死んでも葬式なんてして欲しくなかった。
でもこの映画のラストシーンみたら、お葬式して欲しくなった。よく思い出したらガスヴアンサントの
「永遠の僕たち」の葬式も良かったけど、この映画の方が葬式やりたくなったんだよね。
わたしは結婚式に参列する時は黒のドレスは着ないと決めていている。
でもブラックドレスはスペシャルなのだ。
スペシャルオシャレなアイテムなのだ。
だけどお披露目する機会がなかった。
だから、葬式をお披露目の場にしようと思った。
わたしが死んだらブラックドレスパーティーとしてみんなに集まってほしい。
想像しただけで華やかでオシャレでワクワクした。
最高じゃん。
まあ、お金持ちの友達が全ての問題を帳尻合わせてくれる締め方のストーリーはあまり好きじゃないんだけど、素敵なお葬式と出会えたからいいんだ。

昔と今を行ったり来たりするストーリーがエモくて良過ぎた。
エモいって言葉はここで使わなくてどこで使う。というくらいエモだった。
90年生まれのわたしはすごい時代変遷の中生きているのだな。と。
懐かしい音楽、懐かしいスタイル、懐かしい光景。

高校時代から現代への役者のスイッチがとてもナチュラルで感動した。素晴らしいキャスティングだなあ。

にしても高校生って最強だったな。
とんでもなく自由でいい。
中学まではどの学校に行くかも選べないけど、高校はどこへ行くか選べたし、アルバイトもできて少しお金あって、三年後の進路もたぶん学生になる人の方が多くて
まだ未来への不安とか恐怖もなくて、毎日気の合う仲間がいて、購買で買ったパン食べて紙パックのジュース飲んで、流行りの歌をかけて写真撮って音楽聴いて楽しくないはずがない。
ヘッドフォンで聴く音楽の特別感。
いいなあ。しかも春馬くんにヘッドフォンつけてもらったら堪らないよね。彼女たちが高校生だった頃はインスタなんてないから写ルンですでたくさん写真撮ってみんなで写真屋さんで現像して写りの悪さに笑ったり。
あと20年後の女子高生たちはどんなふうに青春時代を記録するんだろう。
すごく楽しみだな。
それをみたくて長生きしようって思えた。
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