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予兆 散歩する侵略者 劇場版のsugenonのレビュー・感想・評価

3.4
散歩する侵略者のスピンオフ作品。
予兆というタイトルから本編の前日譚の位置づけかと思いきや、ほぼ同時期に別な場所で起こっていた事だろう。

高橋洋が脚本に加わる事で本編よりオカルト色が強く、どちらかというといつもの黒沢節は本編よりこちらの方が色濃く出ていると言える。主役3人のそれぞれに鬼気迫る演技はなかなかに見ものだ。中でも東出昌大の終始無表情な怪演は役柄に非常にマッチしていた。惜しむらくは本編にも出演しているので、しばらく同じ人物(役柄)なのかどうか?という余計な詮索をしながらしばらく見続けてしまった事かな。
全然別人なのでそこは情報として押さえとくべし。

本編を先に見ていれば、侵略者とガイド、概念を奪われる者という関係性は既に理解しているので、じゃあ今作は誰がそれなのか?が、開始直後からドキドキして楽しめると思う。

そして奪われる概念も本編よりエグい。
「過去」「未来」「命」「死への恐怖」
同じ侵略者でも得た知識によってその後の行動は大きく変わる。

世界的に人工知能の話題も日常的になってきた昨今。例えばこの侵略者のように人工知能が人間の概念を取り入れる事で成長していくのなら、果たしてそれはどういう結末を迎えるのだろうか?必ずしも明るい未来だけではない気がするのは自分だけではないと思う。

最後にネタバレ的なやつ







夏帆の能力は、アレ結局なんだったのか?笑
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