このレビューはネタバレを含みます
個人的好き度 B+
(おそらく女に苦労したことない人は面白くない)
~以下感想~
この映画は滅茶苦茶、人を選ぶ。
特に女の人には林遣都のよっぽどのファンでない限り絶対にオススメは出来ないだろう。
この映画は女性はモチロン男性も今までモテて女の人に苦労したことのない人にはおそらく主要人物の気持ちはわからないだろう。
この映画はただ単に池田エライザがエロい映画だけではない。
(うん、もちろん、それが良い点でもあるけど(笑))
モテナイ男達の悲しみが詰まった映画なのだ。
クンニ、ビーチク、カウパーの3人は童貞を卒業すれば何か変わると思い、街で一番エロい女フェラ子こと笛子をレイプしようと考える
(うん、やっぱあらすじと主人公やヒロインのニックネームだけ書くと最悪だな(笑) 絶対にオススメできねー。)
しかし、主人公のクンニは配達の仕事でフェラ子の家を尋ねるたびにタダのヤリマンだと思ってたフェラ子に本気で惚れてしまう…
この映画、3人の主人公達は劇中でそれぞれ童貞を捨てるチャンスはあった。
ビーチクは3Pとはいえ、もうヤル気になればエッチできた。
でも拒否した。
カウパーはバイト先の女の子とソコソコイイ感じになれた。
しかしその女の子が子供がいる
(つまり愛したひとがいる、もしくはいた)ことを知ってよそよそしくなる。
クンニはフェラ子が街でヤバいと言われてるゴキが好きだとわかり、悲しさ(悔しさ?)からレイプを決行するが返り討ちにあう。
しかし、このあと、内容を聞いたフェラ子は呆れて、一回だけセックスするチャンスを貰う。
…しかし、クンニは当たり前だがセックスが上手く出来ない。
そしてシラケた顔のフェラ子…
それに耐えきれずクンニはコトを中断し、3人で泣き合い、その様子を見たフェラ子は意味がわからない感じで呆れる。
…この映画を見たとき、私もあまりモテてこない人生だったせいなのか(?笑)この3人の泣いた気持ちが、非常にわかってしまった。
結局、3人は本当は「セックス」という「行為」がしたかったんじゃない。
誰かに本気で「愛されたかった」のだ。
だからクンニはせっかく好きなフェラ子とセックス出来るチャンスが来ても虚しくなって泣いてしまったのだ。
フェラ子はまっっっったくクンニに関心が無いし
(まぁレイプしようとしたんだから当たり前だが)
絶対に好きになってくれる事は無い。
…それが非常に悲しいし虚しいし、悔しかったのだ。
だから泣いた。
3人ともみーんな、自信が無かった。
周りからバカにされる。
だから「セックス」という一つ「大人」になれる儀式をして童貞を捨てれば「変わる」と思っていたのだ。
自信がつくと思っていたのだ。
多分、そう思い込んでいたのだ。
でも実際は3人ともそのチャンスがあったのにも関わらずそれを自ら拒否した。
多分、ただ「セックス」を「シたい」という行為だけが虚しいことに気付いていたんじゃないかと思う。
(もちろん、自分の想像だけど。)
だからそれに気づいた3人は最後、序盤でもカツアゲしていた奴に対して今度はどこか清々しくそれを注意することが出来たんだと思う。
セックスをしなくても童貞を捨てなくても一皮むけたのだ。