さうすぽー

犯罪都市のさうすぽーのレビュー・感想・評価

犯罪都市(2017年製作の映画)
3.4
自己満足点 68点

今年公開の韓国映画はこれが初ですね。
自分は韓国映画好きな方なのですが、
今年の韓国映画が豊作の去年に比べて少し印象が薄く感じてたのが正直です。
ですが、ちゃんと健在でした!

日本でいう「孤狼の血」のような世界観を少しコミカルな(?)トーンでかつ激しいアクション等を交えて描かれています。
実在の事件というか、10年以上前のヤクザ抗争を描いているので韓国でも最近でも物騒な事があったのかと少し驚きました。

主演のマ・ドンソクはとにかく強く、ほぼ一発で敵を仕留めることもあります。図体が大きくゴリラのような体型なので、まるでキングコングでした(笑)
「孤狼の血」の役所広司ほど存在感があるわけではありませんが、演技とも良く、この主人公の役にはピッタリだったと思います。

また、マフィアのボス(?)というかラスボス的存在のキャラクターがいるのですが、それを演じた俳優も良かったです。

そして、韓国映画であるだけにアクションは迫力がありました。
特にラストのスタント無しでのアクションが凄かったです。

肝心な抗争の勢力図なのですが、これに関しては少々解りにくかったです。
どの組のメンバーがどの組織にやられたのかも解りにくいし、画面の切り替えも早いのでもう少し緻密にやってほしかったです。

また、マフィア達はナイフや斧を使って敵を攻撃してるのに、血等が殆ど出ていないし、腕の切断面もきちんと映さないので、マフィアの残虐さが半減されてしまったように感じます。
「孤狼の血」ではそういった描写を冒頭でいきなり容赦無く映してたので、ヤクザの恐ろしさを体感出来たのですが、ただ喧嘩が強い不良のように感じた部分も多かったです。

全体的には面白かった映画でした。
しかし、アクションシーンはこちらの方が上手ですが、残虐さや心理戦の強い「孤狼の血」と比べるとやや物足りなく感じてしまいました。