きゅうげん

東京ヴァンパイアホテル 映画版のきゅうげんのレビュー・感想・評価

2.5
冗長でドッチラケなドラマ版に比べて、丸一日の出来事としてタイトになってはいるものの、切り貼り感がハンパなく、展開が粗筋に終始してると言わざるを得ません。そのくせ間怠っこしい謎ポエム場面なんかはそのままなので、ズッコケることもしばしば。
セールスポイントである新たなオチは、全体的な流れとしても具体的な内容としても全然ノれず。途中参加のほとんとモブみたいな人間が奮戦したところで、悲哀も達成感もないわけで……。

というか、いわゆる吸血鬼の最も恐れるべきは「不死者」である点なので、今作のようにグレードアップなのかグレードダウンなのかわからない設定には、全く“上位存在”的魅力がありません。
あらゆるものが「園子温監督の思いつき」以上のものになってないような……。