moeshine

娼年のmoeshineのネタバレレビュー・内容・結末

娼年(2018年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

全体的に笑えばいいのか呆れればいいのか反応に困った。

幼い頃母性から見放されたせいで、他人に共感したり受け入れたりすることがうまくできなかった男性が、ボーイズクラブの娼夫となり、あらゆる女性の欲望を受容する経験をすることで自分自身の母性を補い変化していく…みたいな筋書きはまあ良いのかもしれないけど、
その表現が陳腐すぎて、登場人物の誰にも共感できずに終わった。
特に大学の同級生の女とセックスしたあとに、泣いてる女に対して「落ち着いたらまたバーに来てよ。お前はあの店では永久に無料だから」とか言って、女さらに泣く、みたいなシーン意味不明(2人とも泣いてた?だとしたらさらに意味がわからん)。
気持ちに応えられないのに「また会いに来てよ」って、感動っぽく描かれてるけど、どこに感動したらいいかまったくわからん。
そんな感じで、「なんかこの人たち泣いたり怒ったりしてるけど、ついていけない…」と思ってしまう展開が多過ぎた。
骨折、放尿とか過激なシーンはまだ「そういう欲望を持つ人もいるよな」と思えたけど、シリアスっぽいシーンになると作り物感、悪い意味での滑稽さが目立ってくるように感じた。

あと売春にしろ、HIVにしろ、聴覚障害にしろ、現実的な問題を軽々しく扱いすぎなのでは…。

三浦大輔って「愛の渦」ではセックスを介した人間関係をうまく描いてたのに、この作品はなぁ。
moeshine

moeshine