Inagaquilala

となりのテロリストのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

となりのテロリスト(2017年製作の映画)
4.0
これはなかなか笑えるブラックコメディ。ちょっと滑稽で、間の抜けたテロリストたちを描いたメイド・イン・スペインのNetflixオリジナル作品。テレビでは2010年の南アフリカでのワールドカップが中継され、スペインチームが優勝に向かってひた走るなか、街にはいたるところでスペイン国旗が掲げられ、人々は熱狂に包まれていた。そのなかで、テロを計画する4人のテロリストたち。彼らはひたすら指令の電話を待っていたが、いっこうに連絡が来る気配がなかった。

彼らはマンションの一室に潜んでいたのだが、隣人たちに気取られないよう、普通の人間のように振舞っていた。住人とのちょっとした会話から、室内工事業者を装わなければならなくなったテロリストたちは、同じマンションの部屋のバスルームの改築工事請け負う羽目に。テロがいつのまにかバスルーム工事になってしまうところがおかしい。テロリストたちの会話もなかなかコミカルで、テログループの格付けをしたりして、このやり取りを聞いているだけでも面白い。

まったくの架空の物語としてではなく、背後にワールドカップなどの実際のイベントを設定したり、実際のスペインの政治状況なども反映したりしており、なかなか皮肉も効いていたりする。冒頭とラストが呼応していて、料理などもうまく物語の流れに取り込み、なかなか洒落たところもあり、エンターテインメントとしても素晴らしい出来だ。何事にもポジティブなラテン気質がこんなに笑えるブラックコメディをつくってしまうのだろうか。